建材に含まれていたホルムアルデヒドによって、頭痛や吐き気ばかりではなく、慢性的な疲労感や思考力、注意力、意欲の低下、イライラや睡眠障害を起こすシックハウス症候群は、シックハウス新法の施行や換気設備の設置などの建築基準法の改定で解決されたと思っていましたが、いまもなおシックハウス症候群を患い悩んでいる人がたくさんおり、シックハウス問題は解決されたと思っていたのは、きわめて不謙遜のそしりを免れないところです。
最近では、芳香剤や消臭剤などの過度な使用や、空気清浄機や加湿器の誤った使い方、集中豪雨による浸水被害などの増加により新たな汚染物質の発生が増加しているそうです。加えて、計測機器の高性能化により、これまで分からなかった汚染物質の存在も明らかになっています。集中豪雨は地球温暖化につながっています。それにダンプネス(高湿度環境)も世界的な問題で建材や木材、家具、カーテンなどに含まれている様々な化学物質が発生しています。
われわれ建てる側にとって、シックハウス問題も含めコロナやCO2の削減など、たくさんの課題が山積みしています。いまこそすべての人が知恵を出し、手を取り合って対応していかなければなりません。