丹 征吉 社長の「中国建築事情」

▲大蓮駅
今年2月に上海市とその近郊、3月に瀋陽市と大連市に当社のEBパネルの中国での製作を検討する目的で訪問しました。
当社が開発したEBパネルとその施工方法に関して、6件の特許を中国に出願して受理されています。これを中国で製作し、現地で販売すると同時に日本に輸入して、自社施工及びパートナーさんに出来るだけ安く供給して、今年から政府が本格的にすすめる「既存建物の断熱改修」等に活用してもらうのが目的です。

▲工事中の建築現場
中国は温暖化ガスの排出量が世界のトップクラスで、京都議定書を批准していない国でもあります。しかし、建築に関連する法律は、びっくりする程厳しく前向きです。
先ず建築申請する場合に、従来工法よりも省エネである事の証明をつけなければ、建築許可を出さないという厳しいものです。その省エネ基準は、地域により違い、温暖な上海市エリアでは、30%以上、東北地方の瀋陽市や大連市では50%以上、それより北の長春市ではなんと60%以上というものです。法律が先行して進めるのがいかにも共産国らしいと思います。
しかし建築の現場ではその対策が全て遅れていて、デベロッパーも建築会社も役所も何とかして対応出来る省エネの工法がないものかと必死にさがしているのが現状です。当社のEBパネルの事を少しだけ話したら、これを何とか作らせてほしい、販売させてほしいと大手の会社2社から申し込みが来ており検討中です。

▲日系の百貨店
30年程前に、瀋陽市に地域暖房の視察に行った事があります。地域暖房は今でいう熱供給公社が蒸気やお湯を作り、各家庭に送るもので住宅までは土の中を土管で送り、レンガや土造りの住宅の床下に取り込むオンドル式で暖房を取る蓄熱式のものです。今もやはり分譲マンションの一部は単独暖房スタイルをしているが、大半は、この方式を使っています。熱源は石炭を使用していますからCO2の排出量が大きいことになります。
一方日本の建築に関する省エネ対策の現状はどうだろうか、昨年後半に全ての建物に省エネ規制をかけると発表はしているものの、規制する数値などは未だ発表されていない状況で、日本国内のこの部分での対策の遅れが分かります。これも、今年7月の洞爺湖サミットまでには、色々な形で具体的な規制が発表されることでしょう。
いよいよ外断熱工法が求められる時代の到来です。
以上中国の建築事情です。
